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第12号

1997年07月07日発行

環境問題を考える3つの提言
〜COP3.KYOTOに向けて〜

京都府議会議員西田昌司

 今年の12月に「地球温暖化防止京都会議(COP3)」が開催されます。今回のSHOWYOUでも,これにあわせて環境問題を様々な角度から考えていきたいと思います。

 現在の私たちの生活は,多くのエネルギーや資源の消費の上に成り立っています。特に,石油や石炭といった地球が生み出した化石燃料を燃やすことにより,膨大なエネルギーと物質的な豊かさを得ました。しかし,これは二酸化炭素という気体を大量に空気中に放出する結果となりました。この二酸化炭素には地球の熱を宇宙に逃がさない(温室効果と言います)性質があるため,このまま増えつづけると100年後には,地球全体の平均気温が2〜3度上昇することになります。わずか2〜3度ですが,恐竜が絶滅した氷河期でさえ,地球全体の平均気温は今より2〜3度低いぐらいであったと言われています。
このことからも,平均気温が2〜3度上がるということは,地球環境にとってどれほどの驚異であるか想像していただけると思います。気温が上昇することにより極点の氷が溶け,海面が数メートル上がります。平地が水没し,地球上の人間を養うだけの田畑がなくなり,深刻な飢饉が続きます。その上,マラリア等の熱帯性伝染病が大発生するなど人類にとっての最悪のシナリオが,多くの科学者に指摘されております。
 そこで,このような事態を回避し地球環境を守るために,世界各国が協力して二酸化炭素の排出や増加を抑制しようとするのが,今回京都で行われるCOP3の大きな目的となっています。
 KBSの討論番組でも言いましたが,私は環境問題を考える上で,次のような3つの視点が重要であると思っています。

 まず第1に,環境問題は私たちに直接関わる問題であるという認識を持つことだと考えています。地球環境などと聞くと自分の生活には余り関係ないと思いがちですが,ゴミを始め環境汚染の大半は,実は私たちの生活から出されるものなのです。政府や自治体に任せておけばいいという性質のものではないと思います。
 かって,オイルショックの時に「省エネ」という言葉が流行りました。深夜のテレビ番組は自粛され,日曜日にはガソリンスタンドが休業となり,国を挙げて石油の消費を削減しようとした時期がありました。しかし,“喉もと過ぎれば熱さを忘れる”の諺のように石油の安定供給が続くと,私たちもついつい生活の心地よさを求めるようになりました。地球温暖化の原因を生み出しているのは,私たちのこの生活スタイルにあるのですが,その影響を受けるのは,私たちの子どもや孫子になるのです。その影響も,オイルショックの時は便利さ・豊かさでしたが,子孫の生存に関わる深刻な問題なのです。それだけに,私たちは,オイルショックの時以上に生活のスタイル・習慣の見直しを行い,しかも継続していかねばならないと思うのです。

 第2は,国際協力体制の確立ということです。例えば,酸性雨による松の木の立ち枯れの問題をみますと,この原因はどうも中国の工業化と関係がありそうだと言われています。中国では近年の門戸開放や経済の自由化により,上海を初めとして沿岸部の工業化は著しい発展を遂げています。沢山の工場が建ち,火力発電所が建設され,二酸化炭素の排出量も急激に増加してきました。これが偏西風に乗り日本の上空で水蒸気と同化することにより酸性雨となって降ってくると言われています。このこと一つを取ってみても,環境問題は日本だけでなく広く外国との協力が必要なことがわかります。この諸外国との協力という点からも,COP3の意義は大きいのです。

 第3の問題は,1番目と関係しますが,私たちの価値観を「競争・効率」から,「競争と共生のバランスの重視」へと変えていく必要があります。今の日本は何事にも規制の緩和と自由競争の拡大の声が聞こえますが,地球温暖化や環境汚染の原因は経済の自由競争の行き過ぎがもたらしたものと考えられます。大量生産,大量消費,大量廃棄が繰り返され,地球の資源の枯渇と環境破壊がもたらされました。つまり,自由な競争だけでは,環境汚染や破壊は改善されないどころか,益々悪化させてしまうことにつながります。
 環境問題の先進国であるヨーロッパでは,この悪循環から抜け出すために,経済成長よりは雇用や環境保全を優先する考え方が広く支持されるようになってきました。つまり,マーケットニーズよりソシアルニーズを優先する考え方が常識となってきました。

 戦後日本の経済発展を支え,高度経済成長の中で発展してきた「効率型社会システム」は,生活面では,私たちに家電や車の便利さと引換えに環境汚染をもたらし,教育面では行き過ぎた偏差値教育を生み,いじめや自殺を引き起こしています。もう,そろそろこの辺りで,効率追求型の社会から脱皮をすることが必要なのではないでしょうか。
 私はこのような信念で、京都の産業経済の問題や教育福祉の問題に取り組んでおります。

COP3 私はこう考える
〜エコロジー総体へ向けての私の提案〜

五十嵐正幸

 本年8月、地球にやさしい大会運営を目指した「全国高校総合体育大会」が開催されます。また、12月には、「気候変動に関する国際連合枠組み条約締結国会議」通称COP3が開催されます。
これと関連して、今回の高校総体では、エコロジー総体と称し、観光客を含め60万人と見込まれる人々に、リサイクル意識の高揚を始め、環境問題に対する京都市民の姿勢をアピールするように、以下のような提案をいたしました。

(1) 競技会場から排出されるごみの分別収集・再資源化
運営上生じるごみについては、発生量を極力抑えるとともに、可能な限り分別収集・再資源化を行い、環境への負荷を低減する。
(2) 低公害車の使用
大会参加者の計画輸送等に使用するバスは、市交通局等の協力を得て、可能な限り低公害車を用いる。
(3) マイカー利用の抑制、公共交通機関の利用促進
二酸化炭素、NOX排出量の抑制を図るため、大会参加者への公共交通機関による来場の呼びかけ、市民への会期中のマイカー利用抑制を促す。
(4) 歓迎草花プランターのリサイクル利用
競技会場等を装飾するプランターは大会終了後、小中学校の教育活動に活用する。
(5) エコ対応品(環境負荷の少ない商品)の使用
大会において使用する紙類等の消耗品類は、可能な限り環境負荷の少ない商品を使用する。

 これらの活動のうち、ごみの再資源化の効果をCOP3のテーマである「地球温暖化」に与える影響の大きい二酸化炭素量でみると、空きかん、空き瓶、ペットボトルを資源化するだけでも8,6t(炭素換算)もの二酸化炭素の排出削減につながります。この削減量は、一世帯あたりの一日の冷房による排出量(49g炭素換算)で換算すると約17万五千世帯分に相当いたします。このように「地球にやさしい大会運営を目指す」ことは、COP3の目的である「地球温暖化防止」に直接的に貢献することです。
 日本の二酸化炭素排出量は、世界第四位(1アメリカ、2ロシア、3中国)であり、その責任は重く、温暖化防止に果たすべき役割も大きいものがあります。そのためにも私たちがやらなくてはならないことは、国や市単位の活動はもとより、個人レベルでの活動がもっとも重要となります。
 やさしい環境を次世代の子供達に残すために、今すぐに私たちにできることを考えてみました。

(1) 省エネルギーでは
1. テレビの使用時間を短くしたり、見ないときは主電源を切っておく。
2. 不要な照明はやめる。
3. 冷蔵庫は詰めすぎないようにする。
4. 調理の時、炎が鍋の底からはみ出さないようにする。食器洗いは低めの温度でする。
5. 入浴は風呂が沸いたら家族続けて入り、入らないときは、こまめに蓋をする。
6. 自動車の不要なアイドリング、急発進、空ぶかしなどをやめる。
7. 徒歩や自転車を活用し、遠いところは公共交通機関を利用する。
(2) 省資源リサイクルでは
1. 空きかん、空き瓶は分別収集に出し、古紙など再生できるものはリサイクルに出す。
2. 買い物は手提げ袋を持参したり、過剰包装は断る。
3. エコマーク使用品などの環境保全型商品を積極的に選ぶ。
4. 使い捨て商品は使わない。
5. シャンプー、洗剤などは詰め替え用を利用する。
6. メモなどは、広告の裏面を利用する。
(3) 緑化では
二酸化炭素を吸収し酸素を生成するなど、緑の持つ環境にやさしい機能を活かすため、ブロックの代わりに生け垣を設置するなど緑化に努める。

 今回開催されるエコロジー総体、COP3の共通の目的である「地球環境破壊の防止」に京都市民として、一人ひとりの知恵や工夫で世の中を動かし、温暖化を防ぐ努力をしなければならないと痛切に考えています。

都会のオアシス?

川口観正

 家の西側に隣接する土地が、畑でなくなって五年ほどになるだろうか。ほとんど手付かずのままされているせいか、そこだけ時間の流れが周りとは違っているかのようだ。
 三、四年前からだと思うが、春先の明け方、「ホーホケキョ」という鳴き声を聞くようになった。うぐいすのモーニングコールというものもなかなか趣のあることだが、同時に都市環境の皮肉さも感じられ、驚きと苦笑の入り交じった心境になる。
 その涼しげな声を聞いて思ったこと。
 人の手の入っていない、人には荒れた土地としてしか見えなくても、うぐいすにとっては居心地の良い場所なのだろう、と。
 近ごろ「関係」という言葉をよく考える。人と人との関係、人と動物、植物との関係。人と物との関係。本来、何かと関わろうとした時生じる煩わしさというものを、できるだけ省いていこうとする、世の中の流れを感じる・・・。
 安易に手にいれられる物は、安易に捨てられ、より便利な物へとすげ替えられていく。
 手のかかること、不便なことが、そぎ落とされ個と個の間にある関係がぶつ切れになってバラバラに存在している。
 間にある物が見えなくなってはいないか。
 つながり、関わりに対するイマジネイションがどれだけ発揮できるか。
 うぐいすの声はあくまで軽やかに人家の林を吹き抜けていく。
 環境を守ることは「関係」を守ることにもつながるのだと思う今日この頃である。

生花の包装を考える

木村和久

 現在、日本の生花流通において、段ボール箱が必要不可欠なものとなっている。花の鮮度をよりよいものに保つため、内側がコーテイングされたものなど年々、質の良い物に変わりつつある。勿論われわれ小売業者にとっても、新鮮な物を仕入れることは、最大の願いであるが、廃棄物が増えている現代社会において、この出荷方法(段ボール使用)に感じていた。
 花の国、オランダの例をあげてみる。オランダには観光スポットにもなっている世界最大のアルスメール花市場がある。ここで出荷される80%が輸出されており、買参人のほとんどが輸出業者や仲卸といった大口客である。(日本ではほとんどが小売業者)このような市場形態をはじめ、日本との相違点をあげるときりがないが、その出荷方法に注目してみると、花はほとんどが、再利用できるバケツに水の浸かった状態で、セリ場におくられる。段ボールの使用は、最低限に抑えられているため、小売店から出るごみのほとんどが、花のきりくずのみですむのである。
 日本人の生活における花の需要は徐々に増えつつあるが、花を飾る、贈る習慣が定着しているオランダに比べると、まだまだ及ばないものである。しかし、今後、需要が増えるにしたがって、オランダの無駄のない、また、資源を大切にする姿勢は見習うべき点であり、大きな課題であると考えるのである。

COP3について

袋布幸信

 先日、昌友会の勉強会でCOP3の話を聞き、私の周りにいる人がどれだけこの会議について認識しているか問いかけたところ、私の予想していた通り「COP3て何や」という言葉が全体の90%近くの人からの返事として帰ってきました。
 今年の12月に、京都国際会議場で世界の170ヶ国を超える国・地域の代表・NGO・報道関係者などを合わせると5000人以上が参加して行われる会議のことで、地球温暖化を防止するための条約「機構変動枠組み条約」の第三回の会議がこの京都で開催されると説明すると約半数近くの人から「それやったら知ってるわ」と返事が帰ってきました。
 私自信、COP3という文字は街の中で所々に張ってあるポスターでは見ていましたが、会議の内容の重要性を勉強会で聞き、21世紀の地球がどの様に変化していくのかを考えると、今どの様に環境を整えていくのかをまず考えてしまいます。
 子供たちのために、今私たちが出来ることを一つずつ考えて行かなければならないと思います。不要品のリサイクル、電気、ガス、水道の省エネ等、身近に出来ることから少しずつ実行し、子孫の末代まで環境維持できるように考えていきたいと思います。
 8月に行われる全国高校総体で初めての試みとして取り組まれるごみの分別収集、低公害車の使用、装飾に使用する花のリサイクル等、大会関係者のみなさんへのリサイクル意識の高揚と、高校生に対する実践的な教育によるエコロジー総体を成功させるためにも、京都市民の皆様の努力と協力でふたつの事業が成功することを願っています。  これからも昌友会の会員の皆様にいろんな意見を聞かせてもらい、勉強させていただきたいと思っております。

瓦の独り言

羅城門の瓦

 地球温暖化防止京都会議がこの12月開催されます。もしこれが平安時代に開催されていたらどうなったことでしょう?まず、食料の確保と、し尿処理が問題になるのではないでしょうか。
 かつて昭和3年秋の即位大礼前後の4カ月間に京都市の人口が数万人増加し、様々な問題が持ち上がりました。し尿処理もそのひとつで、水洗が普及していない時代にし尿処理はには人海戦術に頼ったとされています。まして、秋の収穫が終わった時期で、肥料としてのし尿需要が少なく、京都近郊農家の汲み取りには限度がありました。それで、やむなく西九条仏現寺町(近鉄十条下がる)の塵芥処理場は伏見区の横大路に清掃工場として移転し、し尿処理場も昭和14年に上鳥羽に移転をしました。このように南区から伏見区にかけて、大都市にとっては不可欠な処理施設が存在するのはただ土地が低く収集しやすかったからでしょうか。
 その要因は江戸時代にまで遡らなければなりません。当時、南区の洛南地域は米作りのほかにそ菜栽培に力をいれ、今日の京伝統野菜が生まれました。これらの商品作物の栽培には肥料が必要となり、人ぷん尿が前時代以上に重要視されるようになりました。当時の京都など大都市では都市化が進めば市中の塵芥処理が大きな問題になるのですが、これらの廃棄物を争うようにして求めたのは洛南の近郊農家でした。
 当時、洛南の河川と街道は肥料(人ぷん尿)の流通路として大きな役割を果たしていました。特に、洛南地域には鴨川、高瀬川、天神川、桂川が流れており、市中からの運搬水路高瀬川が担っていました。この当時の高瀬船のし尿の運搬は洛南の村村だけにと止まらず、伏見の下三栖村をさらに飛び越して、摂津、河内の国々まで及んでいたといいます。現金お魅力に引かれて、京都のし尿が洛南の村村を飛び越えて他国に流れ、そ菜栽培に支障をきたし、奉行所に訴える事態が生じました。その結果、東九条村を筆頭とする、高瀬川筋の11ヶ村が主導権を握るようになりました。これが童歌の「九条の肥えたご」となっている由縁です。この時代のし尿処理はまさにリサイクルの見本ではないでしょうか。今日、われわれはリサイクルにはコスト高が伴うため、経済効率を優先させて、真剣に取り組もうとはしていません。ある学者が「ごみは宝の山」といっています。限りある資源を使い尽くした人類は、そのうちにごみを取り合いするようになるのではないでしょうか。その時、我々南区の住民は先人達が築き上げていった「九条肥えたご」のプライドを持って対処していけるのではないでしょうか。

自民党京都府連青年局青年部
中央研修会に参加して

京都府連南支部青年局長昌友会会長 秋田公司

 中央研修会の中で1995年1月に世界37ヶ国で調査された「世界価値観調査レポート」のことが話されました。その中で、「仮に戦争になった場合、あなたは進んで国のために戦いますか」という問があります。「はい」と答えたのは、日本は10.3%これは世界最低です。アメリカは70%、韓国は85%、中国は90%以上で、日本と同じように敗戦後経済発展をしたドイツも低い方ですが、30%となっています。
次に、「国民すべてが安心して暮らせるよう、国がもっと責任を持つべき」という設問では、日本が63,2%で37ヶ国中最高の数字となっています。今の日本人は安定した暮らしについては、どの国にも負けないほどの要求を国家に求めながら、他方、有時の時、自国のために戦うというのは10人にひとりしかいないという世界でも飛び抜けて低い責任感しか持っていないということがよくわかります。利己主義の国民、国家になってしまっているのです。
 安心で安全な国家を次代へ引き渡すために、自分が果たすべき役割の再確認をしたいものだと思います。そのためには自分と国との関わりを考えてみることが大切だと思います。自分が国になにかを求めるとき、J・F・ケネディが言った「自分が国家のために何をすべきか」という言葉も頭の片隅には置いておきたいものです。

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