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第97号

2019年01月01日発行

平成の総決算をして新しい御代を迎えよう

参議院議員西田昌司

平成と共に始まった政治家人生

檀家総代をつとめる長国寺『御会式』での一枚

 今年は平成最後の年となりました。5月からはいよいよ新しい御代が始まります。そこで改めて平成の30年を振り返ってみたいと思います。平成元年に参議院選挙があり、父の吉宏が府議会から参議院に転出しました。その後継という形で、私は翌年平成2年に府議会議員に出馬し当選させて頂きました。府議を5期務めた後、参議院議員の父の引退により事実上の公募形式で平成19年の参議院選に出馬することになりました。自民党惨敗の選挙でしたが、皆様のご支援のお陰で初当選をさせていただきました。
 私の政治家人生は平成と共に始まったのです。

バブルに始まりデフレに終わる平成

 平成はまた、バブルの始まりでもありました。京都でも土地の値段が異常に高騰しました。今から思えば、それがバブルだったのですが、当時の日本は、アメリカを抜いて実質的には世界一の経済大国になったと自惚れていました。こうした繁栄がこれからも永遠に続くものと誰もが信じていたのです。
 ところが、株価は、平成元年の大納会で終値の最高値38,915円87銭を付けたのをピークに暴落に転じ、平成5年末には、日本の株式価値総額は元年末の株価の59%にまで減少しました。内閣府の国民経済計算によると日本の土地資産は、バブル末期の平成2年末の約2,456兆円をピークに、平成18年末には約1,228兆円となりおよそ16年間で資産価値が半減したと推定されています。
 土地の値段が下がりだすと、それを担保に借り入れをしていた企業は銀行から返済を迫られ、土地の投げ売りが始まりました。そのため更に土地の値段は下がり続けます。土地は絶対に下がらないという土地神話は崩壊したのです。日本では、土地を担保にした融資により企業は投資をしていましたから、土地神話の崩壊は極端な信用収縮を引き起こし、日本はデフレに突入していくことになります。

20年前より100万円低い世帯所得

 バブル時代の融資が土地の値段の下落により不良債権となってしまい、銀行の経営を圧迫し、この時期に銀行の合併統合が全国で行われました。京都でもいくつかの金融機関が統合されて無くなってしまいました。また、その煽りを受けて倒産する企業が後を絶ちませんでした。自殺者が急増したのもこの頃です。戦後は、大体2万人前後で推移してきた自殺者が、平成10年から一気に3万人を突破し、以後14年連続で続くことになりました。
 また、バブル以前は、戦後の繁栄が続いており、給料は毎年上がり、生活は年々豊かになることを誰もが信じていました。しかし、バブル後は、そうした将来を皆が描けなくなりました。先行き不安で投資も減り、終身雇用が当たり前だと信じていたものが、解雇されたり、正社員になれなかったりしたため、国民の平均所得は下がり続けています。
 幸い、第二次安倍政権以降は自殺者も3万人を下回りその数も減り続けて、現在では2万人程度になっています。また、国民所得も上昇に転じました。しかし、一世帯当たりの平均額は過去最高額が平成6年の664.2万円で、平成28年が560.2万円ですから、20年間で100万円下がったことになります。まさにこれがデフレなのです。国民の貧困化はバブル崩壊がもたらした最大の負の遺産なのです。

ゴーン式経営を見直せ

 日産をV字回復させたとして、カリスマ経営者と称賛されていたゴーン会長の逮捕のニュースに世界中が仰天しました。毎年の報酬額を実際は20億円であったものを10億円としか公表していなかったことが直接の容疑のようです。しかし、本当はV字回復の手法にこそ、彼の罪があると思います。
 日産は、かつてはトヨタと並んで日本の自動車業界の二大企業として君臨していました。しかし、自動車業界は市場がグローバル化し大競争時代に突入していました。その対応に出遅れた日産は、ゴーン容疑者が来る直前には2兆円を超える有利子負債を抱え、6,844億円という莫大な赤字を計上し、倒産の危機に陥っていました。その状況を打開するために、提携先のルノーから送りこまれてきたのがゴーン容疑者でした。彼はコストカッターという異名の通り、徹底的なコスト削減を行いました。その結果、一年で黒字回復させるなど経営手腕が高く評価されてきましたが、結局その本質は、非情なまでのリストラです。
 経営危機に陥っていた日産にとってリストラは背に腹は変えられないものだったでしょう。日産に限らず、バブル崩壊で景気が下落し、銀行から債務返済を迫られた企業は、当時皆リストラを行いました。リストラをしなければ会社そのものが倒産の危機にあったからです。それまで日本の雇用慣行は終身雇用と年功序列が常識でした。この制度により安定した生活を従業員に保障することができたのです。
 しかし、当時の経済情勢でこの制度を維持することは会社の命取りになることでした。コストを削減するために、正社員をどんどんリストラし、代わりにコストの安い外部に委託するいわゆるアウトソーシングや繁忙期には非正規雇用を増やして対応する等のことが日産に限らず、日本全国で行われていたのです。

アウトソーシングと非正規雇用を常態化するな

京都府議会議員・京都市会議員の皆様と一緒に「安倍晋三総裁を囲む懇談会」を開催させていただきました

 アウトソーシングと非正規雇用は、経営危機から脱出するための非常手段であったのはずが、経営危機を脱出してからも常態化してしまいました。終身雇用制度の時代、人件費は会社にとっては固定費(売り上げの多寡と関係なく発生する費用)でしたが、アウトソーシングと非正規雇用にすれば、人件費は変動費(売り上げに比例して発生する費用)になります。人件費を売り上げに応じて払うことになれば、企業側にとって非常に有難いことです。しかし、従業員にすればたまったものではありません。非正規雇用では、生活が安定せず給与総額も低く抑えられてしまい、まともに結婚もできません。本来一時的な経営危機回避のための手段であったものが常態化したために、日本人の平均所得は下がってしまったのです。

三方良しの経営を目指せ

 人件費を低く抑えれば利益が出るのは当然ですが、その経営手腕の成果として高額の報酬を要求することは当然だとする風潮が世界的になりつつあります。ゴーン容疑者もそのひとりでしょう。しかし、こうした考え方は本来の日本人の価値観とは相容れないものです。利益は独り占めするものではなくて、皆に分配する、分かち合うことこそが日本人が求めるものでしょう。
 かつての日本人の経営者は分かち合いの精神を大切にしてきました。近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の三方良しはその典型です。こうした経営哲学を持つ経営者がたくさんいたことが戦後の復興を成功させたのです。残念ながらバブル崩壊以降は、利益さえ出せば良いと言う利己主義経営者が幅をきかせています。

強欲資本主義は社会を破壊する

東京政経セミナーの講師として菅官房長官をお招きいたしました

 かつて 「金で買えないものはない」と豪語したIT企業の経営者がいました。確かにお金で大概のものは買えますが、お金さえあれば何でもできると考えているのであれば、それは単にお金に振り回されているだけです。何の為にお金を使うかという目的意識こそが重要です。それが、自分が贅沢三昧する為なのか、従業員を幸せにする為なのか、どちらに自分の満足感があるのかを自問自答すべきです。
 人間は、本来他人から感謝されることに喜びを感じる生き物です。哺乳類の中でも小柄で弱い人間は、仲間と協力し合って初めて生存することができたのです。仲間と守り合う本能が社会を作り、人間を進化させたのです。社会を維持するには独り占めではなくて分かち合いの精神が必要です。利益を独り占めしようとすることは、本来の人間の本能と相反するものであり、社会を破壊するものです。
 平成の時代は、バブル期の見せかけの繁栄とその崩壊後のデフレ不況により利己主義が蔓延し、この当たり前のことが見失われてしまったのです。

財務省からアベノミクスを救う

 平成元年、将来の社会保障の財源を確保するため、消費税が導入されました。しかしその後日本は、バブル景気に踊りバブル崩壊後はデフレ不況で苦しんでいます。結果として、税収が減り社会保障等の支給が増える一方となり、財政のバランスが悪くなったのは事実です。財務省は財政再建をするために消費税の増税を急ぎ、一方で歳出を抑えようとしています。
 しかし、本当に問題なのは、デフレのため国民の平均所得が減ってしまったことです。その一方で、ゴーン容疑者に代表されるような大金持ちが生まれています。多くの上場企業は事実上無借金経営となり、いくら金利を下げても銀行の融資は増えず、金融政策が無効化しています。今必要なのは、こうした持てる者と持たざる者の格差を解消させることです。具体的には内部留保の多い企業から増税し、それを子育て世代に分配すれば事実上の賃上げが可能です。また、新幹線に代表されるインフラ整備など各省が必要な長期計画を発表し、それを予算措置すれば、間違いなく民間投資も増えてきます。
 ところが財務省は、財政再建至上主義に陥っているため、財政支出を伴うことを極端に拒否するのです。官庁の中の官庁とも言われるほど優秀な人材が集まり、国政の中心を司っているにもかかわらず、その態度は、国民生活を救うという官僚の本来の使命を忘れています。財務省の立場からしか物を考えない、ある意味利己主義に陥っているのです。
 更に、財務省の抵抗のために、金融政策と財政政策と民間投資からなるアベノミクスの三本の矢がうまく機能しなくなっています。これを正しい方向に導くために私は、昨年の11月に、「財務省からアベノミクスを救う」と言う本を出版いたしました。この本で述べているのは、財務省の言う財政再建論より国民経済を救う方が先だということです。是非ご一読ください。

3期目の改選を迎えて

 バブルに始まりデフレに終わった平成の御代でしたが、次の御代にはこうした混乱から立ち直り、再び皆が希望を持てる時代にしなければなりません。私も今年の7月には3期目の改選を迎えます。こうした課題の解決に向け全力で取り組む覚悟です。本年も皆様方のご支持、ご支援をよろしくお願いいたします。

瓦の独り言
−ロングライフデザインって?−
羅生門の瓦

 新年あけましておめでとうございます。今年は己亥で、諸突猛進のイノシシ年です。イノシシのごとく勢いよくはありませんが、つぶやかせていただきます。
 市バス停留所に「さ、洗い流そ」と舞妓さんの広告*が出ています。よく見ると「牛乳石鹸赤箱」の宣伝で、端っこに「Long Life Design 2016」とGマークがありました。Gマークといえば皆さんよくご存じだと思いますが、我が国の良きデザインに与えられている称号です。 このGマークですが、第2次世界大戦後(通称:戦後)我が国のものづくりの指針を示したもので、当時はGHQが持ち込んだデザインのコピーが横行していたとか。これではいかん!と1957年(昭和32年)に意匠奨励審議会(当時はデザインという言葉が無かった)が発足ました。それまでに1951年(昭和26年)には松下電器産業内において、1953年(昭和28年)には東京芝浦電気内に意匠課(まだデザイン課ではない)が出来て我が国のデザインを牽引していったとか。
 その中で、「ロングライフデザイン」とは長きにわたって、我々に愛されているモノで「長きに渡って作られ、使われ、愛され続けているもの」につけられる称号です。(最近では、製品だけではなく、サービス、システム、ソフトウェアも含まれるとか) この、ロングライフデザインには10か条の制約があります。修理、価格、販売、作る、機能、安全、計画生産、使い手、環境、デザインです。
 なら、冒頭に述べた、「牛乳石鹸赤箱」は100年近い歴史が、それなら「金鳥蚊取り線香」も。100年にはならないが、「ホンダスーパーカブ」、「キッコウマンの醬油さし」「コニシボンド」など、など。我々の身の回りにはまだまだ、たくさんの製品が・・・。
さて、誠に失礼なたとえですが、政治家(国会議員)には「ロングライフデザイン」という言葉はふさわしくないのでしょうか?「長きにわたって愛され」「長きにわたって使われ(失礼)」 これは昨日、今日に出来た政党(カンバン換え)からの政治家には当てはまりません。(瓦以外の皆様方もそのように思われるのでは・・・)
 では「何年くらい国会議員を続けるのか?」。20年、いや30年(人間には寿命が・・)
これに対して、瓦は答えを持ち合わせていませんが・・・。
 でも、我々が国会にお送りしている「西田昌司参議院議員」には「ロングライフデザイン」になっていただきたい。今年の夏の改選で3期目に入られます。以後、4期、5期と続けていただきたいと思っているのは瓦一人だけではないはずです。
(*:ここ原稿を脱稿したのち、市バスの広告看板は高校駅伝に代わってしまいました。
 また、今回はつぶやきが多くて申し訳ありません。)

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