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第81号

2015年01月01日発行

アベノミクス第二の矢で経世済民を!

参議院議員西田昌司

自民党の圧勝に感謝、安倍内閣の正念場

自民党京都府連会長として伊吹先生、谷垣幹事長とともに必勝コール

 今回の総選挙では、京都において6選挙区すべてで議席を得るという目標は達成されませんでしたが、全国的には、お陰様で自民党の勝利で終えることができました 。ご支援いただいた皆さんに心から御礼申し上げます。今回の選挙でアベノミクスは信任され、安倍内閣は今後4年間の長期的な政権の基盤を得ることができました。しかし、これからが安倍内閣にとって本当の正念場です。

財政出動の長期計画を示せ

 まず、安倍内閣がしなければならないのは景気対策、とりわけデフレからの脱却です。選挙戦でも私は訴えてきましたが、日銀の金融緩和だけではデフレは脱却できません。今こそ財政出動が必要なのです。それも短期的な景気対策ではなく、長期的な財政出動の計画を国民に示す必要があります。
 例えば、国土強靭化に毎年10兆円ずつ、10年間で合計100兆円の財政出動をすると政府が発表するとどうなるでしょうか。その財源はもちろん国債発行で賄います。すると国からの発注を期待して建設業者の方々はその準備を行います。まずは、人材を確保しておかねばなりません。既に、アベノミクス効果で失業率は改善されていますから、人材を確保するには今まで以上に高い賃金を出さねばなりません。デフレ脱却のためには賃金の上昇が不可欠ですが、政府が仕事を発注することが雇用を増やし賃金を上昇に導くことになるのです。

財政出動が民需を誘導

 さらに10年間で100兆円もの工事が発注されると、それをこなすためにはブルドーザーなどの重機を用意しておかねばなりません。長期間にわたり公共事業等の発注が少なかったため、建設業者の中には重機を持たずにリースで賄っている所もあります。しかし、仕事が増えれば重機はリースでは賄いきれません。そこで、先に重機を新しく購入する所が増えてくるでしょう。けれども、これが1年限りの公共事業だとすれば、リースのままで済ますことになるでしょう。つまり、政府が公共事業の長期計画を発表することにより民間の投資が増えることにもなるのです。これが正にアベノミクスの3番目の矢になるわけです。
 重機を揃えるには多額の資金が必要となり、銀行に借り入れを申し込まねばなりません。ここでアベノミクスの第1の矢である金融緩和が非常に有効に働きます。銀行は既に多額の資金供給を日銀から受けています。そのため銀行には潤沢な資金がありますから、低い金利で企業の融資に応じることができます。
 このようにして、政府の長期的な公共工事計画が民間の投資を促し、雇用を改善し、賃金を上昇させ、デフレ脱却へと経済を導くことになるのです。

「三種の神器」の様な民需は無い

BSフジ『プライムニュース』〜女性宮家創設の是非、皇室存続のため必要なことは〜に出演いたしました

 デフレ脱却のためには内需が必要であり、そのために民間企業の投資を促進することが成長戦略として謳われています。しかし成熟社会となった現在の日本では、企業の投資は国内では減る一方で、その代わりに海外に向っていきます。こうした企業の投資行動の変化がデフレをもたらした原因の1つです。この十数年、民間投資促進のために規制緩和を行ってきましたが、残念ながら、その効果がなかったことは今や明らかになっています。
 かつての日本では衣食住の充実が内需の中心となっていました。特に、戦争で住宅が空襲にあった都市部などでは、著しい需要がありました。昭和30年代には、白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫などの家電製品が三種の神器と呼ばれ、国民の憧れの商品となっていました。更に、昭和40年代にはカラーテレビ、クーラー、自動車という耐久消費財が新三種の神器と喧伝される様になりました。このように次々と国民の憧れる新商品が登場してきましたが、平成の時代においては、もはやそのような商品が登場してこない状態が続いています。これは商品の開発力が落ちたと言うよりも、国民が豊かになり、本当に渇望するような商品がなくなってしまったからです。一方で海外に目をやれば、アジア、アフリカ諸国を中心に、まだまだ三種の神器や新三種の神器を渇望する人々はたくさんいます。この結果、日本のメーカーも国内よりも海外の市場を重視し、海外に工場進出をすることになったのです。日本の様に成熟した社会においては、かつての三種の神器のような憧れの商品は存在し得なくなっているということです。

社会保障費も内需の一つ

 しかし、民需ばかりが内需ではありません。先に公共事業の長期計画が内需を拡大すると述べましたが、医療や介護といった社会保障や福祉の分野でも同じことが言えます。また、教育や安全保障の分野も然りです。社会保障や教育、安全保障の充実は国土強靭化と同様多くの国民が必要としていることです。正に、内需そのものなのです。
 そう考えると、国内において国民が必要とする需要は無尽蔵に存在しています。これを要求しているのは国民ですが、発注するのは政府の仕事です。政府が予算化しない限り国民の要求は満たされないのです。正に政府の財政出動こそが必要なのです。 そして、これが実現できればデフレからの脱却が実現するのはもちろんのこと、我々個々人の生活自体が安全で豊かなものになるのです。そのためには、経済政策についての発想の転換をしなければなりません。

経世済民の意味を考える

 企業が利益を上げることが経済政策だと思い込んでいる人がいます。企業が利益を上げるからこそ、多くの人を雇用し給料を支払い、税金も納める。それが国家や国民全体の利益につながる、そのように信じている人も多いです。確かに、かつては企業の利益と国家や国民の利益とが合致していました。しかし、社会が成熟し国内の民需が少なくなり企業が海外進出を積極的に行うと、そうした前提は崩れてしまいます。
 企業の海外進出が盛んになった結果、企業の利益は何倍にも膨らみましたが、国内での雇用は少なくなり、国内で納める税金の額も半減しています。これは、企業が利益を上げることが必ずしも国全体の利益につながっていないと言うことです。
 そこでもう一度経済の意味を考えてみましょう。経済とは経世済民、すなわち世を経め(おさめ)民を済う(すくう)と言う意味です。企業が利益を上げることではなく、国家や国民全体を幸せにすると言う意味です。この言葉の本来の意味の通り、どうすれば国民を幸せにすることができるのかを考えてみるべきです。

成熟社会では公需が内需の中心

安倍総裁も京都に応援に駆けつけて下さいました

 確かに、日本は物質的には豊かになりました。しかし一方で、光の当たらない分野も沢山あります。過疎化による地方の疲弊もあれば、都市化による環境破壊や子育て難民など人口過密による問題も山積しています。そういう意味では、地方も都市も人間が住むべき故郷が崩壊しているとも言えます。この解消には、インフラを整備して国土の均衡を図ることが必要です。また、子育てや介護などの充実も不可欠です。更に、安心して暮らすには防災減災は勿論のこと、防衛力の増強による安保政策の充実や沿岸部での治安を確保するために海上保安庁の巡視船を増やすことも必要でしょう。こうした事は国家が本来なすべき仕事です。これを実現するためには毎年継続し、計画的に予算を計上していかねばなりません。また、そのためには、その財源として国民に税の負担を願わねばなりません。
 しかしこの20年、「官から民へ」の掛け声の下、政府の予算は一方的に削られてきました。本来のすべき仕事をせずに予算ばかりが削減されてきたのです。特に、民主党政権では事業仕分けの名の下に、徹底的に政府の予算が削減されてしまいました。企業の海外進出等により、ただでさえ内需が不足している時に政府予算を削減したのですから、デフレが一挙に加速し日本は不況のどん底に落ち込んでしまったのです。
 民主党が言うように子育ての支援なども必要なことでしょう。しかしそのためには、財源をしっかり確保しておかねばなりません。本来、国民に税の負担をお願いしなければならないことを事業仕分けでやろうとしたところに問題があったのです。給付には負担が伴うのは当然のことです。国民の負担を隠し、給付ばかりを宣伝したところに彼らのあざとさがあったのです。また、そうした政策が破綻するのも当然のことです。

目先の財政健全化よりもデフレ脱却を優先すべき

 以上述べてきた通り、これからは民需に代わって公需が内需の中心として位置づけられることになるでしょう。そのためには国民に相応の負担を願わねばなりません。消費税の10パーセントへの引き上げは、当然、早晩実施しなければなりません。しかし今はまだデフレの最中です。増税を延期したことは安倍総理の慧眼です。従って、増税の前に景気対策を徹底的に行わねばなりません。それには、長期計画に基づいて政府の財政出動を毎年継続して行っていくことが最も重要なのです。そのための財源は国債発行で賄えばよいのです。
 これ以上国債発行すればハイパーインフレになると心配する人がいます。しかし、これだけ金融緩和をしても尚、ゼロに近い低金利で推移している現実を見れば、その心配は全くありません。それ程、日本のデフレは深刻なのです。財政出動により雇用が増え給料が上がり、消費が増えGDPが拡大しますから、最終的に税収も大幅に増加します。これにより国の財政も健全化するのです。
 これは、実際にマクロ経済モデルを計算してみれば明らかです。先の臨時国会でも麻生財務大臣にデータを示して指摘いたしました。この様子はYouTube西田昌司財政金融委員会2014.10.16で是非ご覧になってください。
 目先のプライマリーバランスにとらわれて財政出動を拒んでしまうと却ってデフレからの脱却が遅れ、結果的に財政の健全化もできなくなります。今こそアベノミクス2本目の矢を大胆に放つときなのです。

瓦の独り言
−今年はリンパ400年−
羅生門の瓦

 新年、明けましておめでとうございます。皆様、穏やかな新年をお迎えになられたこととお喜び申し上げます。
 さて、今年は琳派(リンパ)400年記念祭と称して京都の文化人が騒いでいます。瓦もリンパ、リンパと叫んでいるのを昨年から耳にしており「リンパ腺」のことか、と思っていたぐらいです。講演会などによると、2015年は本阿弥光悦が徳川家康から洛北鷹峯に土地を賜り「光悦村」を拓いて400年ということです。
 「琳派」という言葉はどこかで聞き覚えがあります。また俵屋宗達の「風神雷神図」(改元のかぜ薬にも使われたモチーフ)屏風は美術の教科書にも出ており、皆さんもご存知と思います。この宗達のお友達が本阿弥光悦で、その孫が宗達から100年後に絵師となった「尾形光琳」です。「琳派」の名称はその光琳の「琳」をとって名付けられた言葉でごく近年(大正時代?・昭和30年代?)になって定着(?)していったようです。
 絵画だけでなく、着物、帯、陶器、漆器などあらゆる工芸品にデザインとして用いられており、「琳派模様のきもの」などと日常生活のうえで使っています。いまさら琳派、RIMPAと呼ばなくても京都人の中には琳派の作品に対する馴染みや思想はしみついているのではないでしょうか。その一つが「小倉百人一首かるた」の図案です。あれは尾形光琳の筆によるもので江戸時代の元禄年間にできたといわれています。その「小倉百人一首かるた」を今でも作っているのが伏見の大石天狗堂です。いまでも全国の市場シェアーを100%占めているとか。さらには、かるたの競技大会でも公認かるた札は大石天狗堂の札のみです。また、花カルタも琳派文様とか?瓦はこちらの方がなじみ深いのですが・・・。猪に鹿に蝶、雨札の小野道風とかえる、伊勢物語に由来する杜若の札など、まさに王朝文化(?)をほうふつさせるデザインです。そういえば「琳派」は公家の王朝文化に由来しているとか。
 では、今年は琳派400年ということで、新しい花札を買ってきて勝負と行きましょうか! あれ?だれも相手してくれないの?(だって、最近の若い方は花札のルールを知らないようで・・・)

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